「嫌いならシカトすればいいのに」 ポツッと小さい雫のような希里の声に、ドキッとした。 分かってる。 やっていいのなら、既にやっているもの。 「ま、実依のことだから分かってるんだろうけどね」 真っ直ぐに伸びた髪を掬い上げて、パッと離す。 時々、希里の何気ない一言が胸に突き刺さることがある。 でも、それを嫌な事とは受け止めていない。 少しぐらい傷つけてくれた方が、私には丁度良いからだ。