「あ……」 女の声。 しかも、今は一番会ってはいけない人だった。 「宇魅ぃ、お前数学嫌いだからってサボんなよ。って聞いてる?宇魅ちゃーん?」 後ろから出てきた男が、先輩の肩に手をつき空いた片手で、先輩の顔の前で手を振る。 「ん?」 「あ、黎哉くんじゃん」