―キィ 屋上のちょっとさびれたドアが高めの音を出して開いた。 「うわっ、くそさみぃ」 季節は冬。 真冬ですよ。 「でも、日が当たってるからそうでもねーよ?」 黎哉は澄ました顔で言った。 お前が変なんだ!とでも言いたげな堅史をあえて無視した、黎哉。