おそらく近日中には無事逮捕されると思っていて……。
 

 気掛かりなのだ。


 すでに所轄の合同捜査本部は解散され、刑事課は元通りになっているのだし……。


 ピリピリした空気も抜けてしまっていた。


 もう、あのヤマに関して自分たちの出番はないだろうなと思えていたのが実際のところだったし、坂野たちは警察手帳こそ持っているものの、拳銃とワッパを持ち歩くことはなく、丸腰だったのだから……。


 そして坂野たち所轄のデカに対し、ある復讐劇(ふくしゅうげき)が待ち受けていた。


 そう、例の人物から報復が来たのである。


 言いようのないぐらい残酷な形で……。