ちっぽけな幸せを君に

 「薺……どうしたんだ?」


 「ずっと好きだった――この女さえいなければ……かずきさんは私の!」


 走り出した薺の手にライトが反射して鈍く光る。


 「流歌!!」


 俺は咄嗟に流歌を背に庇い薺を体で受け止めていた。


 「なんで……なんでそんな女を――」


 俺から離れた薺の服は赤く染まり、手からさ血が雫になり落ちていった。


 「かずき……かずき!いやぁー!!!」