「ま、ナスルも葵王のことは、世の中の男の理想だって言ってたしな」
「それは言い過ぎじゃないかなぁ・・・・・・」
首を捻る朱夏だが、よくよく考えてみれば、綺麗な顔だし、優しいし、頭も良い。
属国とはいえ、宗主国の皇帝に可愛がられている、アルファルドの次期国王だ。
対する夕星は、宗主国の宰相ではあるが、第三皇子である。
最高位である皇帝にはなれない。
「暮らす国での地位は、葵のほうが高いかもね・・・・・・」
夕星はククルカン皇帝陛下・皇太子殿下に次ぐ地位だが、葵は自国のアルファルドでは王太子である。
将来確実に王位を継ぐ人間だ。
「でも、そんなことでも葵は・・・・・・ちょっと違うなぁ」
流れで葵と結婚したとしても、何も変わることのない淡々とした日々が続くだけのような。
「あたしが葵の妻になっても、きっと今までのあたしと、全然変わらないじゃない。葵を頼ることもないしさ。それって、幸せかな?」
「朱夏はアルファルドで、幸せじゃなかったのか?」
「そうじゃなくて・・・・・・。ああ、でも、幸せを噛みしめるってことはなかった。それなりに恵まれてたし、幸せだったとは思うのよ。でも、あの頃は父上とも全然打ち解けてなかったし、ほんとに淡々とした毎日だった。心が動くことが、あんまりないっていうか」
兵士らと剣を打ち合い、葵に従い、外宮の部屋で眠る。
たまに森でのんびりと過ごしたり、憂杏と市に行く生活。
それなりに楽しかったが、今考えるとやはり『それなり』だ。
「それは言い過ぎじゃないかなぁ・・・・・・」
首を捻る朱夏だが、よくよく考えてみれば、綺麗な顔だし、優しいし、頭も良い。
属国とはいえ、宗主国の皇帝に可愛がられている、アルファルドの次期国王だ。
対する夕星は、宗主国の宰相ではあるが、第三皇子である。
最高位である皇帝にはなれない。
「暮らす国での地位は、葵のほうが高いかもね・・・・・・」
夕星はククルカン皇帝陛下・皇太子殿下に次ぐ地位だが、葵は自国のアルファルドでは王太子である。
将来確実に王位を継ぐ人間だ。
「でも、そんなことでも葵は・・・・・・ちょっと違うなぁ」
流れで葵と結婚したとしても、何も変わることのない淡々とした日々が続くだけのような。
「あたしが葵の妻になっても、きっと今までのあたしと、全然変わらないじゃない。葵を頼ることもないしさ。それって、幸せかな?」
「朱夏はアルファルドで、幸せじゃなかったのか?」
「そうじゃなくて・・・・・・。ああ、でも、幸せを噛みしめるってことはなかった。それなりに恵まれてたし、幸せだったとは思うのよ。でも、あの頃は父上とも全然打ち解けてなかったし、ほんとに淡々とした毎日だった。心が動くことが、あんまりないっていうか」
兵士らと剣を打ち合い、葵に従い、外宮の部屋で眠る。
たまに森でのんびりと過ごしたり、憂杏と市に行く生活。
それなりに楽しかったが、今考えるとやはり『それなり』だ。


