「ククルカンより遣わされし、この宝剣を、今ここにお返し奉る。この宝剣の持ち主は、これをもってククルカン皇家との繋がりを絶つことを、ここに証明する」
逆手に持った守り刀を振りかぶると、夕星は一気に宝剣に守り刀を突き立てた。
がきん、という金属音と共に、宝剣の上半分が飛び、傍にへたり込むアリンダの頬を掠めて床に転がった。
守り刀はダイヤモンドだが、宝剣だって、それなりの強度はある。
小さな守り刀の一撃で、容易く折れるものでもないのだ。
それが、こうも見事に砕けたということは、皇家の守護神であるククルカンが、アリンダ皇子の追放を認めたということだ。
「・・・・・・ではこれをもって、この者をウラカンへ護送することとする」
皇帝陛下が言うと、不意に辺りの空気が揺れ、まとわりつくような粘着性を持って、アリンダを取り巻いた。
塔守の迎えである。
アリンダが蒼白になり、縋るように皇帝を見る。
「残念だ。武将としては、秀でていたのにな」
残念だと言うわりには、未練など微塵も感じさせず、皇帝陛下は踵を返す。
皇太子がアシェンを促し、アシェンが塔守の力に縛られたアリンダを引き立てた。
引き摺るように宮から出すと、待ち構えていた兵士がアリンダを取り囲む。
まるで荷物を運ぶように、屈強な兵士が、アリンダを幌のついた馬車に放り込んだ。
「では頼んだぞ」
「お任せください」
護送隊長が皇帝陛下に言い、付き添いの神官が、兵士何人かと共に、幌馬車に乗り込んだ。
ゆるゆると馬車は衛兵たちと共に進み出し、祭りに沸き返る町とは対照的に、ひっそりと城を出て行った。
逆手に持った守り刀を振りかぶると、夕星は一気に宝剣に守り刀を突き立てた。
がきん、という金属音と共に、宝剣の上半分が飛び、傍にへたり込むアリンダの頬を掠めて床に転がった。
守り刀はダイヤモンドだが、宝剣だって、それなりの強度はある。
小さな守り刀の一撃で、容易く折れるものでもないのだ。
それが、こうも見事に砕けたということは、皇家の守護神であるククルカンが、アリンダ皇子の追放を認めたということだ。
「・・・・・・ではこれをもって、この者をウラカンへ護送することとする」
皇帝陛下が言うと、不意に辺りの空気が揺れ、まとわりつくような粘着性を持って、アリンダを取り巻いた。
塔守の迎えである。
アリンダが蒼白になり、縋るように皇帝を見る。
「残念だ。武将としては、秀でていたのにな」
残念だと言うわりには、未練など微塵も感じさせず、皇帝陛下は踵を返す。
皇太子がアシェンを促し、アシェンが塔守の力に縛られたアリンダを引き立てた。
引き摺るように宮から出すと、待ち構えていた兵士がアリンダを取り囲む。
まるで荷物を運ぶように、屈強な兵士が、アリンダを幌のついた馬車に放り込んだ。
「では頼んだぞ」
「お任せください」
護送隊長が皇帝陛下に言い、付き添いの神官が、兵士何人かと共に、幌馬車に乗り込んだ。
ゆるゆると馬車は衛兵たちと共に進み出し、祭りに沸き返る町とは対照的に、ひっそりと城を出て行った。


