楽園の炎

「う~ん・・・・・・」

けだるさに、ぼんやりと目を開けると、目の前には浅黒い腕が伸びている。
ぼーっとそれを見つめ、背中にぴたりと引っ付いている夕星の体温を感じていると、ふとその感覚が、いつもと違うのに気づく。

しばらく考え、ゆるゆると自分の身体の感覚を探った朱夏は、次の瞬間、息を呑んだ。
ようやく、自分が裸だということに気づいたのだ。
しかも、背中に感じる夕星の身体の感じも、紛れもない素肌だ。

---ひええぇぇっ!!---

昨夜のことを思い出すだけで、顔から火が出そうになる。
実際には、いまだに何が何だかわからないのだが。

急いで飛び起きようとして、はた、と思い留まる。
今暴れたら、夕星も目を覚ましてしまう。

すなわち、明るい朝の光の中で、この姿を見られるということだ。

---どっどうしようっ! そろっと起きられるかな? ああ、でも起き上がったところで、あのスケスケの夜着しかないものっ! 恥ずかしいのに、変わりはないわっ---

あれこれと必死で考えを巡らしていると、目眩がしてくる。
そんな朱夏を、いきなり後ろから夕星が抱きしめた。

「きゃあああぁぁっ!」

完全に油断していたので、朱夏は思いっきり叫んでしまった。

「な、何だ、どうした?」

夕星が、驚いて覗き込む。
それにまた、朱夏はパニックになる。

「やーっ! ちょ、やめてーっ」

泣き叫ぶ勢いで暴れる朱夏に、ますます夕星は慌てる。