「でしたらやはり、遠慮したほうがいいでしょうか」
女性嫌いなら、同じ馬上に女子(おなご)とあるのなど、嫌なのではないか。
そう思い、アルは呟いたが、横にいたラーダが、ぽん、と肩を叩いた。
「気にすることはありませんよ。嫌いなわけではありませんから。ちょっと、苦手ではあるでしょうけどね」
にこりと笑う。
確かに、先程の彼の態度は、嫌いというよりは苦手なもの相手、といった感じだった。
もうちょっと言えば、苦手というよりも、ただ慣れていないだけ、とも取れる。
「そんな若くもなさそうなのに。ということは、独身ですか?」
本人がいないから良いようなものの、葵が、何気に失礼なことを言う。
「そうだな。あいつは本当に、根っからの武人というか。幼い頃に親を亡くしてから、ずっと兵舎で育ってきた。まぁ本人の適性もあったのだろうが、周りは荒くれ兵士ばかりだ。思春期をそういうところで過ごし、成人してからは王宮仕えの隊に配属された。勤勉だからな、すぐに私の側近になったが、それが真面目さに拍車をかけたような気もするなぁ。次期王たる皇太子の側近として、間違いがあってはいけない、という気が強かったのだろうか」
皇太子が、困ったように言う。
「側近としては、素晴らしいじゃないですか。僕の側近など、僕を連れて遊び回るような奴ですよ」
にやりと意味深に笑う葵に、皇太子はきょとんとした。
女性嫌いなら、同じ馬上に女子(おなご)とあるのなど、嫌なのではないか。
そう思い、アルは呟いたが、横にいたラーダが、ぽん、と肩を叩いた。
「気にすることはありませんよ。嫌いなわけではありませんから。ちょっと、苦手ではあるでしょうけどね」
にこりと笑う。
確かに、先程の彼の態度は、嫌いというよりは苦手なもの相手、といった感じだった。
もうちょっと言えば、苦手というよりも、ただ慣れていないだけ、とも取れる。
「そんな若くもなさそうなのに。ということは、独身ですか?」
本人がいないから良いようなものの、葵が、何気に失礼なことを言う。
「そうだな。あいつは本当に、根っからの武人というか。幼い頃に親を亡くしてから、ずっと兵舎で育ってきた。まぁ本人の適性もあったのだろうが、周りは荒くれ兵士ばかりだ。思春期をそういうところで過ごし、成人してからは王宮仕えの隊に配属された。勤勉だからな、すぐに私の側近になったが、それが真面目さに拍車をかけたような気もするなぁ。次期王たる皇太子の側近として、間違いがあってはいけない、という気が強かったのだろうか」
皇太子が、困ったように言う。
「側近としては、素晴らしいじゃないですか。僕の側近など、僕を連れて遊び回るような奴ですよ」
にやりと意味深に笑う葵に、皇太子はきょとんとした。


