「ふふ。憂杏殿は、どうやら普通の感覚の持ち主のようだな。夕星もナスルも、自分の気持ちを人前でぽんぽん言い過ぎだ」
「言わないと、わからないじゃないですか。なぁ?」
けろりと夕星が、朱夏を見る。
これ以上言うなよ、という目で、朱夏は夕星を睨み返した。
「憂杏殿の気持ちも、よくわかった。ナスルには、もうちょっとわかりやすく言わないと伝わらないと思うが。それはさておき、私も憂杏殿と同じ心配があるのだ。先程、お前を簡単にもらうわけにはいかないだろうと言ったのは、わかりやすく言うと、大事な人に、苦労させたくないということなのだよ」
「苦労なんて、覚悟の上ですわ」
「聞きなさい。お前はもちろん、頑張るだろう。自分で言ったように、一度決めた以上、嫌になったからといって、投げ出すようなこともせんだろうしな。お前なら、市井の生活も、それなりに楽しみそうだ。だがな、身体がもたないかもしれない。今まで温室暮らしだったのだ。お前自身が頑張りたくても、倒れてしまうかもしれないんだよ」
「・・・・・・そんなこと・・・・・・」
言いかけて、ナスル姫は黙り込んだ。
確かに、アルファルドに来ただけで、つい先日まで寝込んでしまった。
旅も楽しかったし、アルファルドでの散歩やお菓子作りも面白かったのに、知らぬ間に、身体は疲れていたらしい。
大したこともしていないのにこのザマでは、皇太子の言うとおり、先が思いやられる。
「わかったね? お前のせいではないんだが、お前を想う人間からすれば、心配でしょうがないんだよ」
「言わないと、わからないじゃないですか。なぁ?」
けろりと夕星が、朱夏を見る。
これ以上言うなよ、という目で、朱夏は夕星を睨み返した。
「憂杏殿の気持ちも、よくわかった。ナスルには、もうちょっとわかりやすく言わないと伝わらないと思うが。それはさておき、私も憂杏殿と同じ心配があるのだ。先程、お前を簡単にもらうわけにはいかないだろうと言ったのは、わかりやすく言うと、大事な人に、苦労させたくないということなのだよ」
「苦労なんて、覚悟の上ですわ」
「聞きなさい。お前はもちろん、頑張るだろう。自分で言ったように、一度決めた以上、嫌になったからといって、投げ出すようなこともせんだろうしな。お前なら、市井の生活も、それなりに楽しみそうだ。だがな、身体がもたないかもしれない。今まで温室暮らしだったのだ。お前自身が頑張りたくても、倒れてしまうかもしれないんだよ」
「・・・・・・そんなこと・・・・・・」
言いかけて、ナスル姫は黙り込んだ。
確かに、アルファルドに来ただけで、つい先日まで寝込んでしまった。
旅も楽しかったし、アルファルドでの散歩やお菓子作りも面白かったのに、知らぬ間に、身体は疲れていたらしい。
大したこともしていないのにこのザマでは、皇太子の言うとおり、先が思いやられる。
「わかったね? お前のせいではないんだが、お前を想う人間からすれば、心配でしょうがないんだよ」


