だが、皇太子はそんなことは気にもせず、憂杏の突っ込みに、声を上げて笑った。
「はははっ! いや面白い。あ、いや、朱夏姫には失礼かな。ふふ、しかし、そう考えると、ここにいる者は、皆繋がりがあるというわけだな」
肩を震わせながら、では、と皇太子が杯を掲げる。
皆、それに合わせて杯を掲げた。
「今宵は近い将来、家族になるであろう者同士、屈託なく語り合いたいと思う。変に気を遣わなくても良いぞ。朱夏姫も憂杏殿も、普段のままで接してくれると有り難い」
皇太子の言葉に軽く会釈し、朱夏は杯に口を付けた。
「さ、じゃ、取りますわね。これは兄上。憂杏は嫌いなもの、ある?」
ナスル姫がいそいそと、大皿に盛られた料理を皿に取り分けながら言う。
「おいナスル。俺には?」
「お兄様は、朱夏に取ってもらえばいいじゃないですか。てことで朱夏。悪いけど、お兄様の面倒、見てあげて」
んべ、と夕星に向かって小さく舌を出した後、ナスル姫はにこりと朱夏に笑顔を向けた。
何となく、自分と憂杏のやり取りと似ているかも、と思いつつ、朱夏は夕星の皿に、料理を取り分けた。
「ときに朱夏姫。先程母上は亡くなられている、とのことだったが。とすると、肉親は炎駒殿だけか」
「あ、はい。そうなります」
「そうか・・・・・・。それなら確かに、夕星の希望も、わからんでもないな」
どうやらすでに、夕星は皇太子に、コアトルの港町に行きたいという希望を出したようだ。
「う~む、しかし。お前を手離すのは、相当な痛手だ。だが朱夏姫のことを考えると、たった一人の肉親と引き離すのも、可哀相だし」
悩む皇太子に、朱夏は少しおろおろする。
夕星は少し考えて、杯の中の果実酒を飲み干した。
「はははっ! いや面白い。あ、いや、朱夏姫には失礼かな。ふふ、しかし、そう考えると、ここにいる者は、皆繋がりがあるというわけだな」
肩を震わせながら、では、と皇太子が杯を掲げる。
皆、それに合わせて杯を掲げた。
「今宵は近い将来、家族になるであろう者同士、屈託なく語り合いたいと思う。変に気を遣わなくても良いぞ。朱夏姫も憂杏殿も、普段のままで接してくれると有り難い」
皇太子の言葉に軽く会釈し、朱夏は杯に口を付けた。
「さ、じゃ、取りますわね。これは兄上。憂杏は嫌いなもの、ある?」
ナスル姫がいそいそと、大皿に盛られた料理を皿に取り分けながら言う。
「おいナスル。俺には?」
「お兄様は、朱夏に取ってもらえばいいじゃないですか。てことで朱夏。悪いけど、お兄様の面倒、見てあげて」
んべ、と夕星に向かって小さく舌を出した後、ナスル姫はにこりと朱夏に笑顔を向けた。
何となく、自分と憂杏のやり取りと似ているかも、と思いつつ、朱夏は夕星の皿に、料理を取り分けた。
「ときに朱夏姫。先程母上は亡くなられている、とのことだったが。とすると、肉親は炎駒殿だけか」
「あ、はい。そうなります」
「そうか・・・・・・。それなら確かに、夕星の希望も、わからんでもないな」
どうやらすでに、夕星は皇太子に、コアトルの港町に行きたいという希望を出したようだ。
「う~む、しかし。お前を手離すのは、相当な痛手だ。だが朱夏姫のことを考えると、たった一人の肉親と引き離すのも、可哀相だし」
悩む皇太子に、朱夏は少しおろおろする。
夕星は少し考えて、杯の中の果実酒を飲み干した。


