楽園の炎

「んんっ・・・・・・」

たまらず声を上げ、朱夏は夕星から顔を離した。
が、身体の力が抜け、そのまま夕星にもたれかかってしまう。

「朱夏・・・・・・」

くたりともたれかかる朱夏の身体を抱きしめながら、夕星は彼女の首筋に顔を埋めた。

「・・・・・・ひゃっ・・・・・・」

首筋を舐められ、夕星の腕の中で、朱夏は飛び上がった。
以前葵に襲われたときにも、首筋に口付けされたが、あのときのような嫌悪感はない。
ただ全身に電気が走ったように、身体が痺れた。

「いい匂いの花だね。朱夏の身体も、いい匂いだ」

首筋への口付けを繰り返しながら呟いた夕星に、朱夏はくらくらしながらも、アルが何故花を髪に挿したのかを理解した。

---うう、アルの奴・・・・・・。ま、まるであたしが誘ったみたいじゃないっ---

ぼぅっとしていた朱夏は、気づけば四阿の壁にもたれて、星を見上げている。
元々座っているので、今はほとんど仰向けに寝転んでいる状態だ。
まるで葵の夜這いと同じ状況だが、相手が違うとこうも違うものか。

朱夏はふと、抱いている夕星の頭に視線を落とした。
夕星の唇は、首筋から胸元へと降りている。

はた、と我に返り、朱夏は慌てて夕星の肩を押さえた。

「ちょ、ちょっと・・・・・・。やだ・・・・・・」

別に朱夏の腰帯も解かれていないし、衣も少しだけ胸元が開いているが、特に乱れていない。
朱夏自身も、葵のときのような、激しい拒否の仕方ではない。

が、夕星は、あっさりと身体を起こした。

「やだ?」

「あ、いや、ちが・・・・・・。い、嫌じゃないんだけど・・・・・・あ、えと・・・・・・」