「その娘を、同じような目に遭わせたいのか? お前が大事に想っているとわかれば、それこそアリンダは、嬉々としてこの娘を襲うだろう。今までの娘たちとは、訳が違うからな。そのときにお前がいなかったら、誰がこの娘を守るのだ」
目を伏せて皇太子の言葉を聞いていた夕星は、顔を上げると、強い瞳で頷いた。
「仰るとおりです。もう、死に急ぐような馬鹿な真似は、しないと誓いましょう。朱夏だけは、何があっても守り抜きます」
真っ直ぐに宣言する夕星に、皇太子は満足そうに微笑んだ。
ぽん、と皇太子に肩を叩かれた夕星は、朱夏に向き直ると、片膝を付いた。
その状態で、軽く頭を下げる。
「改めまして、朱夏姫。ククルカン皇帝が第三皇子、夕星と申します」
うっかり見惚れるほど優雅に朱夏の手を取ると、夕星は、その手の甲に、軽く唇をつけた。
形式的な挨拶に、朱夏は慌てた。
何故なら、夕星がとったのは、臣下の礼だからだ。
普通なら、朱夏が初めに平伏して挨拶すべきである。
「あ、あの・・・・・・」
今更夕星を押しのけて平伏するわけにもいかず、朱夏はわたわたと焦りながら父を見た。
炎駒も、意外な夕星の行動に、驚きを隠せない。
困ったように、親子は見つめ合った。
が、夕星はそのようなことを気にもせず、膝を付いたまま、炎駒に向き直った。
「炎駒殿。そなたのご息女、もらい受けたい」
いきなりの求婚に、皆息を呑んで静まり返る。
夕星がとった臣下の礼は、求婚のためだったのだ。
目を伏せて皇太子の言葉を聞いていた夕星は、顔を上げると、強い瞳で頷いた。
「仰るとおりです。もう、死に急ぐような馬鹿な真似は、しないと誓いましょう。朱夏だけは、何があっても守り抜きます」
真っ直ぐに宣言する夕星に、皇太子は満足そうに微笑んだ。
ぽん、と皇太子に肩を叩かれた夕星は、朱夏に向き直ると、片膝を付いた。
その状態で、軽く頭を下げる。
「改めまして、朱夏姫。ククルカン皇帝が第三皇子、夕星と申します」
うっかり見惚れるほど優雅に朱夏の手を取ると、夕星は、その手の甲に、軽く唇をつけた。
形式的な挨拶に、朱夏は慌てた。
何故なら、夕星がとったのは、臣下の礼だからだ。
普通なら、朱夏が初めに平伏して挨拶すべきである。
「あ、あの・・・・・・」
今更夕星を押しのけて平伏するわけにもいかず、朱夏はわたわたと焦りながら父を見た。
炎駒も、意外な夕星の行動に、驚きを隠せない。
困ったように、親子は見つめ合った。
が、夕星はそのようなことを気にもせず、膝を付いたまま、炎駒に向き直った。
「炎駒殿。そなたのご息女、もらい受けたい」
いきなりの求婚に、皆息を呑んで静まり返る。
夕星がとった臣下の礼は、求婚のためだったのだ。


