「あの、朱夏は・・・・・・?」
部屋から出たところで、桂枝は、扉の前に佇むナスル姫に声をかけられた。
手に、巻物のようなものを抱えている。
「まぁ、ナスル姫様。生憎、朱夏様は、ちょっと・・・・・・」
膝を付き、桂枝は申し訳なさそうに答えた。
ナスル姫も、すぐにため息をついて頷く。
「お気を紛らわせられれば、と思って、絵巻物を持ってきたのだけど。遠慮したほうが、良さそうね」
ナスル姫は、あれ以来、何かと朱夏を気にかけて、頻繁に部屋を訪れる。
部屋が近くなったのが嬉しいという理由もあろうが。
もちろんナスル姫にも、他の者同様、葵の夜這いは伏せられ、回廊で葵が襲われ、朱夏が攫われそうになったと伝えられている。
夜這いの事実を知っているのは、炎駒と桂枝、アルの三人だけなのだ。
「早く元気になって欲しいわ。わたくしにできることがあれば、遠慮無く言ってね」
「ありがとうございます」
頭を下げる桂枝に笑いかけ、ナスル姫は、回廊を歩いていった。
部屋から出たところで、桂枝は、扉の前に佇むナスル姫に声をかけられた。
手に、巻物のようなものを抱えている。
「まぁ、ナスル姫様。生憎、朱夏様は、ちょっと・・・・・・」
膝を付き、桂枝は申し訳なさそうに答えた。
ナスル姫も、すぐにため息をついて頷く。
「お気を紛らわせられれば、と思って、絵巻物を持ってきたのだけど。遠慮したほうが、良さそうね」
ナスル姫は、あれ以来、何かと朱夏を気にかけて、頻繁に部屋を訪れる。
部屋が近くなったのが嬉しいという理由もあろうが。
もちろんナスル姫にも、他の者同様、葵の夜這いは伏せられ、回廊で葵が襲われ、朱夏が攫われそうになったと伝えられている。
夜這いの事実を知っているのは、炎駒と桂枝、アルの三人だけなのだ。
「早く元気になって欲しいわ。わたくしにできることがあれば、遠慮無く言ってね」
「ありがとうございます」
頭を下げる桂枝に笑いかけ、ナスル姫は、回廊を歩いていった。


