「うん。でも今は、ククルカンからの皇太子殿下が、そろそろお着きになるから、そっちに気を取られてるの。さすがに夜は厳しいけど、この真っ昼間に逃げだそうなんて考える囚人もいないから、警備もそれなりに緩くなってるのよ」
見張りの交代の隙をついて、忍び込んだのだと、朱夏は言った。
「危ないなぁ。そこまでしてくれなくても、裁可が下るまでは、一応生きてるんだから」
呆れたように言うユウに、朱夏は俯いた。
確かにユウの言うとおり、牢に入れられてしまえば、裁可が下るまでは安全だ。
よっぽどおかしなことでもしない限り、見張りの兵士に手を出されることもない。
それでも、朱夏は不安だった。
朱夏からしたら、葵を殴り倒したとはいえ、傷を負わせたわけでもないユウは、ほぼ無実なのだ。
しかも、ユウの行動の全ては、朱夏のためにしたことである。
「だって、二日も空いちゃったし。ごめんね。すぐに来たかったんだけど、あたし今、内宮にいるから・・・・・・」
「何だって?! 朱夏、葵王に召されたのか?」
俯いたまま言った朱夏の言葉に、ユウの表情が一変した。
強い力で肩を掴まれ、引き寄せられる。
「側室にされたのか?」
怒りの宿る鋭い瞳に射抜かれ、朱夏は焦った。
「ち、違うよ。あの、父上がね、今回のことで、心配してくださって。父上の、宝瓶宮にいるの」
見張りの交代の隙をついて、忍び込んだのだと、朱夏は言った。
「危ないなぁ。そこまでしてくれなくても、裁可が下るまでは、一応生きてるんだから」
呆れたように言うユウに、朱夏は俯いた。
確かにユウの言うとおり、牢に入れられてしまえば、裁可が下るまでは安全だ。
よっぽどおかしなことでもしない限り、見張りの兵士に手を出されることもない。
それでも、朱夏は不安だった。
朱夏からしたら、葵を殴り倒したとはいえ、傷を負わせたわけでもないユウは、ほぼ無実なのだ。
しかも、ユウの行動の全ては、朱夏のためにしたことである。
「だって、二日も空いちゃったし。ごめんね。すぐに来たかったんだけど、あたし今、内宮にいるから・・・・・・」
「何だって?! 朱夏、葵王に召されたのか?」
俯いたまま言った朱夏の言葉に、ユウの表情が一変した。
強い力で肩を掴まれ、引き寄せられる。
「側室にされたのか?」
怒りの宿る鋭い瞳に射抜かれ、朱夏は焦った。
「ち、違うよ。あの、父上がね、今回のことで、心配してくださって。父上の、宝瓶宮にいるの」


