「ん……っ、ハァっ」



恥ずかしい声が部屋に響き渡る。




この声が自分のものだとは、思えなくて。





何度も、あたしで遊んだ後、チュッとリップ音がして唇が離れた。




「葵、そんなこと言うの反則」



さっきのことを言ってるんだろうか




今更になって、自分の言葉に真っ赤になってくる。





「だって……!」



言い訳しようと、口を開くと、翔が意地悪な顔になった。





「あ、そうだ」



「ん?」



「昨日、美味かったよ」



「えっ、ホントに!?」




よかったぁ!



不安だったんだよね、昨日はお母さんに教えられながら 四苦八苦して作ったし。



「うん、美味かった。






………チョコケーキも葵も」





バレンタインデーのその後【完】笑