──… ──────…… 「はぁ……」 あの後、何度もやり直したけど、何回やっても結果は同じだった。 あたしのしぼんだショコラのシフォンケーキは、お世辞にも美味しそうとは言えない。 「大丈夫よ、始めよりは上手になったじゃないっ」 でも、一生懸命に頑張ったんだもん、翔だって食べてくれるよね 持ち前の明るさで、元気を取り戻し、ケーキをかばんの中に入れて、翔の家に迎えに行った。