「なんで……?」 よく考えたら、何も分からない。 買い物の目的は何だったか、一緒に買い物に行ったのは本当に両親だけだったのか。 何も、分からないのだ。 しかし思いだそうとすると、先ほどと同じく、頭が痛んだ。 それはまるで、頭の中で警告音が鳴り響くように。 何も考えずにいると、頭痛も治まった。 思いだそうとすると、また痛むのだろう。 ……今は、思い出さない方が良いのかもしれない。 桜はそう思い 思考を中断した。 しかし 桜が思い出せない記憶………。 それは、重要なことに関係していた。