夢を、見る。 あの日の夢を。 『僕』だった頃の、幸せで残酷な夢を。 そして『俺』は目が覚める。 ああ、まだ 見つけられない。 約束したのに…。 「芳野ー!そろそろ起きろよ!」 「分かってるよ、稔麿。だからそんなに馬鹿みたいに叫ばないでよ」 「ひでぇな、お前」 早く、 俺が『さくら』を見つけなきゃ。