「違う……」


「そっか……。じゃあどうして?私はもうちょっと、結城くんと一緒にいたかったな」


ドキッ。


菅沼さんが、目を潤ませてオレを見てる。


……え。


それって……。





緑がオレを、『ニブい』ってたけど……


今、この時ばっかりは


気付かないわけにはいかなくて……。


菅沼さん、すげぇ顔真っ赤だし


唇を軽くかんでは、


小刻みに震える手を、ぎこちない感じで、何度も握りなおしていた。