今まで、平凡に生きてきた私やのに。


アイツのせいで・・・・・・



どうしよう。






教室から出て行った黒岩が、廊下から私を見て微笑んだ。



右手で手を振った。



“気いつけて帰れよ”って言った。






なんなん。


つい10分前まで、どーーーでもいい存在で、

心の中に1ミリもおらんかった黒岩が・・・・・・





なんなんよ。



ただのやる気なし受験生やった私が、急に恋する乙女になったやん。






びっくりや。


恋ってこんなにいきなりなん?



何とも思ってなかった人をこんなにも好きになることってあるん?





てか、


3年間も黒岩のこと知ってるのに、今さら・・・・・・




てか、


戻れるなら入学当時に戻りたい。





そしたら・・・・・・


そしたら・・・・・・




もっともっと黒岩と思い出作れるのに。