「それでは皆さん、ありがとうございました。商品はあとでお渡しします。これで解散してください」
「はーい、撤収だよ~! また遊ぼうね~」

 健の言葉に男たちは一つの不満も見せず、一斉に引き上げていった。

「は?」

「なんだ?」

 あれほど執拗に鬼の形相で追いかけていた連中の、まるで蜘蛛の子を散らすようにあっさりとした引きはなんなんだと四人は呆然とした。

「お疲れ様です」

 しれっと応える匠に隼人はわなわなと握った拳を震わせる。

「全部、てめぇの仕業だったのか」

 どれだけ怖かったと思ってるんだ。もう許せねえ──