「隼人!」

 チノパンは必死に駆けて十字路で隼人たちと合流した。

「お前も、まだ、追いかけられてんのか」

 息を切らせて応える隼人の後ろに残りの仲間も集まっていた。彼らも体力の限界なのか目はうつろで、ある種の危険な香りがしている。

 それでも追ってくる男たちの足は止まらない。フラフラになりながらも四人はとにかく足を動かし、小さな公園に誘導されるようになだれ込んだ。

「もう、だめ」

 限界が来て、どうにでもなれとへたり込む。男たちは荒い息に肩を上下させ四人を取り囲むように見下ろした。

 もう観念するしかない──四人はきつく瞼を閉じる。