「新しい情報とか入ったらよろしくな」

「最近は不穏な動きは無いようです」

「今度またトレーニング頼むって親父さんに言っといてくれ」

「伝えておきます」

 そうして警官は笑顔で颯爽と走り去った。

「お前のオヤジって、何してるんだ」

 ここまで来ると、さすがの隼人も匠の存在に疑問を抱く。

「居酒屋を経営しています」

「居酒屋? サツがなんで居酒屋の主人に情報を求めるんだよ」

 ひと昔前ならいざ知らず、やくざとつながっているとも思えない。今までにない状況に隼人は戸惑っていた。