「真希!お待たせっ」
「5分遅刻だよーっ」
二人の間を吹き抜ける風も、少しずつ春に近付いているようだった。
まだまだ”暖かい”とは言えないけど、確実に進んでいる。
「俺らこれから一生一緒にいるんだから、5分なんか一瞬じゃん」
ニッていたずらに笑った彼に、あたしは顔を真っ赤に染める。
「言わないと後悔すること知ったから。俺、これからドンドン伝えるからな」
優しい笑顔にあたしも笑い返した。
バカみたいにお互い悩んで、すっごく遠回りしたけど、その分前へ進んだよね?
「一生一緒にいるのは当たり前だけど、それでもあたしは、もう5分も無駄にしたくないの!」
「……っ!?はは!よし、行くかっ」
ギュッと握られた右手から伝わってくる温もりを、ずっと大切にしたいと思うの。
本当の恋はまだ、今始まったばかり。
風に乗って、あたし達はどこまででも行けるよね。
おわり
「5分遅刻だよーっ」
二人の間を吹き抜ける風も、少しずつ春に近付いているようだった。
まだまだ”暖かい”とは言えないけど、確実に進んでいる。
「俺らこれから一生一緒にいるんだから、5分なんか一瞬じゃん」
ニッていたずらに笑った彼に、あたしは顔を真っ赤に染める。
「言わないと後悔すること知ったから。俺、これからドンドン伝えるからな」
優しい笑顔にあたしも笑い返した。
バカみたいにお互い悩んで、すっごく遠回りしたけど、その分前へ進んだよね?
「一生一緒にいるのは当たり前だけど、それでもあたしは、もう5分も無駄にしたくないの!」
「……っ!?はは!よし、行くかっ」
ギュッと握られた右手から伝わってくる温もりを、ずっと大切にしたいと思うの。
本当の恋はまだ、今始まったばかり。
風に乗って、あたし達はどこまででも行けるよね。
おわり