翌日、金田さんは敬太に相談したらしい。


「今から、蒼島に行かなきゃ行けないんだよね・・・彩紗ちゃんが今日から来る事になってるんだけど…どうしよう、敬太!!」


「彩紗ちゃん?誰ですか?」

「ほら!!例の・・・」


「ぁぁ。IQテストパーフェクトだった人ね……」

「ねぇ、敬太!!明日一緒に合流しようよ。彩紗ちゃん連れて蒼島に来てくれない?」

「パス。俺、頭イイ人嫌いやから。どうせ、頭がカチッカチの理屈ばっか並べる人だろうし。」


「そんな事言うなよ〜。良い子だよ?それに、敬太は彩紗ちゃんの助手だし。」

「はい?」

「時間がないんだ!!彩紗ちゃん連れて来てね。待ってるから。一応彩紗ちゃんに手紙書いといたら渡しといて?じゃあねっ」

バタンッ

探偵事務所の扉は勢いよく閉まった。

「なんなんだよ…」


机の上には所長が私に書いた手紙。

敬太は手紙を読んだ。


俺、事件の依頼の話とか聞いてへんよ―――???
どおすればいいんだ、俺は・・・



これが、金田所長が蒼島に行った朝の出来事。



4月3日に行くはずだった蒼島が…急遽、明日蒼島に行く事になった所長。突然の蒼島に来てという依頼・・・


すべてはここから始まってたんだ―――――