私なんかをやりがいがあるって…

あんまりブスなんで逆にやる気が出ちゃったのかな?

だって、私じゃないみたいに変身しちゃってるんだもん。

明とか、私だって気がつかないかも…。


「すみません。こんなに頑張って頂いたのに元が可愛く無いから…」

「何をおっしゃってるんですか!私、早和様以上にお綺麗な方は見た事がありません!」

「ごめんなさいね…岡本さん。早和は自分が可愛いって自覚が無いのよ…」


私の言葉に一生懸命なお世辞を言ってくれる岡本さん。

私みたいなメイクする意味もないようなブスに一生懸命にお世辞を言ってくれるなんて…。

岡本さんって優しい人だなあ…。

しみじみとそう思っていると、目の前が突然水色に染まった。


「!?」

「さあ早和!これに着替えてね♪」


結希ちゃんが楽しそうに差し出したソレは…。


「ドレス…?」

「そう。早和はこれを着てね」


水色のシフォン素材のベアトップドレス。

右の胸元には同じ素材の大きなリボン。

全体にフリルがついてて可愛いけど…。


「これは、ちょっと…」


ちょっと後ずさる。

可愛いけど、やっぱりちょっと派手。