気付いた時には、もう遅かった。 私は、悲しみと憎しみに狂い、姉の目の前でオルゴールをふり上げていた。 そう、うまく操られていたとも知らずに。 「……やめて――麗華っ……!!!!」 恐怖に泣き叫ぶがいい。 『ふふっ、やっぱり、壊しちゃった』 涙にまみれて見えにくい視界の中で、姉は最後を迎えていた。 気付けば、ベッドの上だった。