目的地に潜入し、三人並んで通りを歩く。

勿論、萌を真ん中にして。


「でねー、…あ」

「どうしたの?」


話していた彼女が急に止めるので疑問を浮かべる。

それは彼も同様だったみたいだ。


「風太! 真帆! あそこのお店だよ!」


キラキラと目を輝かせる萌を横目に、視線を彼女が言うお店に移す。

その店は、女子高校生向きの可愛らしいお店。

どうみても、可愛いもの大好きな子集まれー!な雰囲気がその店から溢れている。


(…萌、こういう感じの好きだもんね)


真帆自身も、決して嫌いではないが萌ほどではない。

どちらかというと、彼女の場合は可愛いものより格好いいものの方が好きだ。