「真帆! 何すんの!」

「え? あ、ごめん」


(膨れてるのみると、つい潰したくなるんだよね)


ポリポリと頬を人差し指で掻く。


「もう! 風太も笑いすぎっ!」

「…っ、悪い悪い」


(……なんか、雰囲気が柔らかくなった…?)


あんなに居たたまれない空気だったのに、もう対して気にならなくなった。


(…どうやらこれでよかったみたいだ)


萌も田原も、どことなく楽しそうだった。

彼女も、ふたりを眺めながら微笑んだ。