ふと何気なく時計に視線を移す。 (8時30分…?) トントン拍子で自らの背中を叩く姿はそこらの年老いたお婆さんと変わらず、とても女子高生がすることとは思えない。 すると突然、小首をグテンと横に曲げたかと思うと、腰を叩いていた手も止める。 バッと勢いよく立ち上がり、ズシャッとこれまた勢いがよすぎる程にカーテンを開ける。 「……」 (あ、朝だ…) どうやら彼女は、今はまだ夜だと勘違いをしていたらしい。 真帆は泣いて眠りについてから、一度も目を覚まさずに朝まできてしまったのだ。