田原は背を向け、早足で立ち去ってしまった。 もしかしたら、萌を待たせているのかもしれない。 ボーッと暫くの間、ただただ立ち尽くす。 そして、プツリと頭の中で何かが切れた音がしたかと思えば足はバランスを崩してしゃがみこんでしまった。 「……あ、あれ?」 立とうにも足が震えて力が入らない。 (……駄目、ここで泣いたりしたら) たくさん息を吸い込み、吐き出す。そうすれば無理矢理だろうがなんだろうが冷静さを多少は保つことが出来た。 足を奮い立たせ、フラフラになりながらも立ち上がる。