4人はハンバーガーを食べたりシェイクを飲みながら、さっき観た映画の話などで盛り上がった。

瑞希はほとんど会話に加わる事はなく、笑顔もないが、目をキラキラさせて3人の会話に耳を傾けていた。


食べ終わり、そろそろ店を出ようかという時、不意に祐子が思い出したように口を開いた。

「昨日、中山さんを虐めた犯人なんだけど…」

「ん?」

達也がすぐに反応した。

「中山さんを教室から連れ出した子がいるのよね…」

「と言う事は…」

圭介も身を乗り出した。

「その子を問い詰めれば、誰がやったかわかると思うの」

「ぜひ、やってくれ」

「わ、わかったわ」

達也の強い視線に会い、気の強い祐子も思わずゴクッと唾を飲み込んだ。