「――水樹」



低い声で呼ばれてビクッとする。何ビクビクしてんの、あたし!!
いつもどーりにしてりゃいいじゃん!!



「な、何っ!?」



あたしはフンッと腕を組んだ。



「ちょっと話があるんだ。一緒に来てくれないか?」



はぁ!?
無理に決まってんじゃん!!



「無理――…」



「――お疲れ様です、司令官」



後ろから飛んできた声に振り向いた。



「戸田さんっ!!」



そこにはいつも通りスーツに身を包んだ満面スマイルな戸田さんの姿。



「……戸田か。お疲れ」



司令官は残念そうに言うとあたし達から離れた。



え?今…戸田さん、あたしのこと庇ってくれた?



「戸田さんっ!!お疲れ様ですっ!!」


目を離した隙に事務の女の子が色気を使って戸田さんに言い寄った。



「あぁ〜お疲れ」



それに対して素っ気なく返す戸田さん。



そして戸田さんはあたしの元へやって来た。