気付くとかなーりの至近距離に戸田さんの綺麗な顔があった。




後ろは冷たい建物の感触。




あたしは恥ずかしくて顔を背ける。




「あ、あの、戸田さ……」




「ちょっと黙って」




その瞬間、あっという間にあたしの唇は戸田さんに奪われていた。



「……っ…んっ…」




最初は触れるだけの優しいキス。一回離れたと思うとまた重なる。




「んぅっ……はぁ…っ」




戸田さんの舌があたしの舌を優しく絡め取るから身体中に甘い痺れが広がっていく。




崩れ落ちそうになるあたしの身体を戸田さんは優しく支えてくれる。




腰に回された腕。




絡まる熱い吐息と舌。




長い長いキスが続き、頭がだんだん朦朧としてくる。