「おやおや…そんな顔をしたら、せっかくの美人が台無しだよ。ほら、笑って…」



オタク男は、あたしにキスをしようと顔を近付けてくる。



うわーーーっ!!!!



キモいキモいキモい!!!!



よせって!!



「――離せっ!!」



――バキッ!!



あたしは男のみぞおちに思いきり拳を入れた。



「くっ…」



オタク男はあたしから離れると、うずくまった。



「ふっ、バカじゃないの?相手が悪かったみたいだね。あたし以外の女でも許せないけど」



――ドカッ!!バキッ!!



「ぐぁっ…!!!!」



オタク男の体中に蹴りを入れ、殴る。



「ご愁傷さま♪」



あたしはオタク男を哀れみの目で見ると、落ちた鞄を持ってその場を去った。



ったく。



なんであーゆう奴がいるんかな。



どんだけ女に餓えてんだよ!!(笑)



あたしは暗い道を足早に歩いた。