「あ、そうそう。水樹あたしも夜、話があるから」



「えっ!!美姫も!?」



あたしはビックリしてしまった。てっきりあたしだけかと…



「えぇ。それだけ知っておいて」



美姫はそれだけ言うと、『飲み物買ってくるわ』とあたしに告げ、トレーニングルームを出た。



美姫からも話があるのかぁ。
なんだろ…



まぁいいや。
後で聞けるんだし♪



あたしは最初は、こんな軽いスタンスで話を聞こうとしていた。



まさかあんなにビックリさせられるとは思いもしなかった…。








――その日の夜、バー。



「はぁ〜っ!!疲れたぁー」



行きつけのバーに美姫と一緒に入り、カウンターに座る。



「いらっしゃいませ。ご注文は?」


バーテンダーが聞いてきた。



「あ、あたしジンフィズを」



「あたしも」



美姫はあたしと同じ物をオーダーした。



「かしこまりました」



バーテンダーは丁寧に挨拶をすると、カクテルを作り始めた。



「――で?水樹。あんたから先に話しなさいよ。どうかしたの?」


美姫はテーブルに肘を着きながら聞いてきた。



「あ、うん。あの…さ…」



SPのこと…
言わなきゃだよね。



つーか言わなきゃも何も、あたしが誘ったんじゃん!!(笑)



よしっ!!



言わなきゃ!!



あたしは美姫を見た。