「おらぁ〜っ!!待てーっ!!」



あたしは今、繁華街を走り回り、ひったくりを追い掛けている。



良かった!!
今日私服で来てて!!



犯人はチラチラと後ろを見ながら走り続ける。



フッ!!
甘いね!!



現役特殊部隊員の体力を舐めちゃいかんね!!



終わりだよっ!!



「止まりな!!止まんないと撃つよ!!」



あたしのまさかの発言に住民も驚いている。



もちろん、犯人も。



「うっ…撃てるもんなら撃ってみろ!!できねーくせに!!」



犯人は走りながらほざく。



あぁ?



なんだってぇ!?



許さないアイツー!!!!(怒)



あたしは更に走るスペースを上げる。



「ざけんなテメェーッ!!!!」



「うわーっ!!」



パンパン!!



あたしは怒りのあまり、銃を発砲してしまった。



あいにく犯人には当たらなかったけど。



犯人は余程びっくりしたのか立ち止まった。



そしてあたしは犯人を締め上げ、ひったくった鞄を取り上げた。



「ふっ、最初っからそうしてればいいんだよ!!」



あたしはポケットから手錠を出し、犯人の手首にはめた。



「水樹っ!!お前、何銃なんか撃ってんだよ!!不正発砲になるぞ!!」


桐島ちゃんが後ろから走ってきた。



「え〜?だって銃の携帯許可出てたじゃんか〜」



あたしは犯人を起こすと、立ち上がった。