「あんたのせいで瑠樹也がどれだけ苦しんだか分かる?あんたのせいで今までずっと苦しんできたんだよ!!」



あたしは声を荒げる。
どうしてもコイツは許せない。



すると九条はフッと笑った。



「アハハ…面白いね君は……仲間を大切に思っている。良い事だ」


「バカにしてんの?」



「いや?本音を言ったまでだ」



「……………」



「それに…死にたくなかったのなら私達を相手にしなければいいだけのことだったじゃないか。だいたい仲間を助けて死ぬなんて馬鹿馬鹿しい……」



あたしはその心ない言葉に、自分の中で何かがプツッと音を立てて切れたのが分かった。



「ざけんなテメェーッ!!!!」



――バキッ!!



あたしは気付くと九条のほうに走り出していて、九条に馬乗りになり殴り倒していた。



「――おい!!あの女を抑えろ!!」



回りから聞こえてくる男達の声。


――邪魔すんなよ…



「ウザい」



あたしは一言呟くと襲いかかってくる男達を蹴り飛ばした。



「うわぁっ…!!」



「な、なんだこの女…!!」



部屋にいた男は全員倒した。



「ふっ、邪魔するからでしょ?これに懲りたら大人しくしてな」



床に倒れ込む男達を睨み付けると鞄から銃を取り出し、再び九条に馬乗りになる。



「ひっ…!!たすけっ…」



頭に銃を突き付けられた九条は悲鳴を上げた。



「ふっ、なにその顔。マジウケるんだけど……」



あたしは銃口を九条の額にぴったりくっつけた。