――バキッ!!




もう1人の犯人の胸ぐらを掴み、殴った。




「……っう…」




苦痛に歪んだ声を出すと、そいつはその場に倒れた。




「ふぅ。マジ疲れたぁ〜」




あたしはもう1人の犯人から離れると立ち上がった。




――その時。




「う…うわぁぁぁ!!」




倒れていたハズのさっきの犯人がいきなり立ち上がり、ナイフを持ってあたしに向かってきた。




――こりないな、コイツ…




あたしはそいつに向かって走り、サッ!!としゃがみ込み、後ろに回り背中を思いきり殴った。




「うぐっ……」




バタン、と勢い良くそいつは倒れた。




もう1人はまだ気を失っているみたいだ。




よかった〜!!
銃撃戦にならなくて!!




「――水樹!!大丈夫か!?」




桐島ちゃんを始め、特殊部隊のみんながあたしに駆け寄ってきた。




「大丈夫!!さ、人質を保護しよ!!あたしは犯人確保するからみんなは人質をお願い!!」




「わかった」




桐島ちゃんがみんなの代わりに返事をして人質を保護していった。