「……あんた、見た目と違って力あるんだな」



男はいきなり口調を変えた。



「ふっ、そう?これでも一応特殊部隊なんで」



あたしは不適に笑みを浮かべた。


「でもさ、あんたも一応女なんだし無茶はやめたら?」



男はあたしに対抗するように不適に笑う。



「別にあんたに言われる筋合いないから」



あたしは素早くカバンを取り返すと、外に出ようと玄関のドアを開けようとした。



――ところが。



――ズクンッ



「――…っ…」



い……た…



玄関のドアノブに手を掛けた瞬間、お腹に鈍い痛みが走った。



あたしは思わずその場にしゃがみ込んでしまった。



「……った…」



か細く呟くと、男は溜め息を吐きながらこちらに来た。