――ついにこの日が来た。



そう。今日は香港に旅立つ日。



あたし達、特殊部隊は朝早くから空港にいた。



「おはよー水樹っ!!」



「おはよ、美姫!!」



キャリーケースを引きながらあたしの元へ寄ってきた美姫。



「あれ?戸田さんは?」



美姫は回りをキョロキョロと見回した。



「あ、戸田さんは今司令官と話してるみたいだよ。今日のことで」


「そうなんだ。っていうかさ〜!!あたしホント緊張するんだけど!!いつもより!!」



美姫は胸を押さえる。



「あたしもだよ〜!!ヘマしたら大変だしっ!!」



「水樹は大丈夫よぉ〜!!問題はあたしみたいなヤツ!!」



美姫はあたしの肩をポン、と叩く。



そ〜んなこと言って美姫だって、かなりの腕前じゃない!!



てか、それならに良い腕前じゃないと特殊部隊にいないでしょ!!



「美姫ならぜーったい大丈夫!!あたしが保証する!!」



「ホントッ!?」



美姫は嬉しそうに顔を上げた。



「ホントだよ!!今日は頑張るよ!?」


「あたりまえじゃない♪」



美姫はブイサインをした。