――…



「水樹、今日の夜さ。荷物まとめてから俺ん家来ない?」



「え?」



射撃訓練の休憩中、戸田さんがあたしに問い掛けた。



「うん、いいよっ♪」



あたしは笑顔で返した。



良かった……
今夜、1人で過ごすのはちょっとキツかったからなぁ…



明後日辺りにはマフィアの野郎共と殺りあってるんだし……



誰かと一緒のほうが安心できるしね。



「よしっ。訓練戻るか」



戸田さんは立ち上がると、飲み干したペットボトルをゴミ箱に捨てた。



「うんっ、行こー!!」



あたしも一緒に立ち上がると、訓練場に向かった。



――ドンッ!!



「った……」



「……すみません」



誰かにぶつかってしまい、その人を見た。



「あ、瑠樹也!!」



そこにいたのは瑠樹也だった。



相変わらずあたしを冷たい瞳で見てくる。