そんな私に、 遠夜が 心配そうに言った。 「美紀、 頑張るのは、 いいけど、 あまり 無理するのは、 良くないよ。」 遠夜は完璧だ。 歌うと、 まったく 男を感じさせない。 しかも、 余裕がある。 「…遠夜は、 すごいね。 ホントに 上手だもん。 さすがだね。 遠夜に比べたら、 私の努力なんて、 まだまだ。 もっと、 もっと頑張らなきゃ!」 私が 気合いを入れて そう言うと、 遠夜は 笑って言った。