カチカチカチカチ.....
妙に鳴り響く時計の
音が怖かった…
ダイニングで
父さんと姉さんとオレで
沈黙が続いた
「母さんは…どうなるの?」
口を開いたのは
意外にも姉さんだった
「……治療法は薬しかない
…あとは…」
父さんの言いたい
ことは…何となく分かる
自分が怖い
「…うちには薬を
払う金ぐらいある」
「なんとかなる?」
涙を滲ませながら
問う姉さん
「ただ…完治は40%」
「ふざけてるっ!!」
さっきまで涙を滲ませて
いた姉さんが怒鳴った
「そんなの…」
「姉さん……」
「レイチェル…」
オレたち家族は絶望の淵で
希望を失っていた



