パズル



『何だかね、死んで幽霊のような
存在になると何でもアリになっちゃうの

……でも生きているうちは
何でもアリなんて言葉は存在しない


そんな世の中ならエリシャは居ないし
エリシャが涙を流すこともない』



どこか遠い目をして言うレイチェル



「レイチェル…?」



『…そんな…自分の想いが
空回りして上手く事が動かない世で


私と博士は出会ったわ…
そして私が死に
エリシャと博士が出会う』


……どうしたのかしら?



『本当に凄い奇跡よね…
私がパズルのピースを人生に例えて


まさか、その話から出た
`人'がエリシャなんだから…』



「あ!そうだ!!
私、そのピース持ってるの
今日ピースをはめようと思って」



『…そう…でももう少し待ってね』



「うん…」



『私はこの存在になってから
気付いたことが沢山あるの…

言いそびれた言葉が沢山
出てくるの…


アレックス…あの子はあまり
話したことがなかったけど
とてもトムのことを大切に思ってる…

`ありがとう'と伝えたい』


「うん…私が伝えるっ」



『そうしてくれる?


それから、トムには
成長してないからね…
少し怒らないとダメかしら?

……でも誤解はしないでほしい
いつでも`愛している'と…伝えたいっ』




涙を流しながら
必死に言うレイチェル