「沖田さん、寂しいんですかね?」

「ったく。近藤さん近藤さんって、いつになったら親離れできんだあいつは…」

「そういう土方さんだって、沖田さんのことよく構ってますよねー」

「…近藤さんの仕事の邪魔すっからだ。説教しねえと分からねえからよ」



照れているのか土方は鼻先を指で掻きながらそっぽ向く。


ふふ、皆分かりやすい。















「え?肩もみ、ですか?」


巡察から帰ってきた沖田を捕まえて、ずっと考えたあげくに閃いた提案をしてみると唖然とする沖田に小首を傾げる。


「あれ変ですか?」

「いえ、ただ普通だな…と思いまして」

「普通だからこそいんじゃないですか。沖田さんは近藤さんが心配だから、何かしてあげたくて考えていたんですよね?
だったら物をあげるよりも、沖田さんが近藤さんの肩でも揉んであげたら良いんですよ」

「そうかなー?」


肩揉みくらいで近藤が喜んでくれるか不安だったが、自分で考えてもなかなか案がでなくて矢央を頼ったので、考えるよりもまずやってみようと行動に移すことにした。



ちょうど良く近藤も帰って来たようで、珍しく部屋に一人のようだ。



「近藤さーん、少し良いですか?」

「ん?総司か、良いぞ。入れ」


土方の時とは別人のように静かに戸を開け、ちゃんと許可をもらってから入室する。


ーーこの違いはなんなんだ。