「今の戦が終わったら、また二人で土方さんで遊びましょうね!」


さあて庭の掃除をしてきます。と、庭に降りて行った矢央。


布団に横向きに寝転がって、毎日のように庭掃除をする矢央を見つめるのが今の沖田の日課だ。


だからこそ分かる。
時々矢央が不安そうに溜め息をついて、空を見上げているのを。

永倉を想っているのだろうか、それとも土方や近藤や仲間達だろうか。


その中に果たして自分はいるのか。


お華も大切だったが矢央に寄せる想いとはどこか違い、矢央を好きだと自覚してからは独り占めしたくなるほど恋い焦がれ、まさか自分がそんな風になるなんて予想すらできなかった。


しかしこの恋は叶わなかった。

それでもいい、こうして矢央は傍にいてくれる。


それが同情だとしても、沖田は構わない。


愛した人に看取られるならーーーーー




ああ、今日も青い空は憎らしいほど広がっている。


この浅葱色の空を見ていると、京の町を駆けていた己達の姿を思い出し胸が痛んだ。




「近藤さん……」