最近、よくある夢をみる。

それはまだ新撰組が結成される少し前だ。


山南は、魘されていた。


外は重く激しい雨が降っていた。

黒装束に身を包み、息を潜め"その時"を待つのは四人の男。




『これしか方法はないのか?』
『あいつを消さなきゃ俺らの明日はねぇんだ』


人が人の命を簡単に奪える世の中は嫌いだ。

子供は勉学に武術に励み、大人は生き生きと作物を育て商売をする。


行き交う人と他愛ない会話を交わして、近所の川で釣もいい。

そうして皆が笑顔の絶えない日本であってほしかった。

戦が増えた。

血を見る回数が増えた。


日本の未来のためになるならと、浪士組に参加して、壬生浪士組になり新撰組となって、あれよあれよと土方と肩を並べられる存在となった。


新撰組のため平和のため、私に何ができる。



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