一時間ほど、広香は昼寝をした。
起きて時計を見ると、五時ちょっと過ぎだった。
海に入ると疲れる。泳いだわけではないけれど。
リビングへ向かうと、話し声が聞こえた。
木綿子と、知也だった。
「疲れ、とれた?」
姿を現した広香に木綿子が微笑んだ。
少し、顔が晴れない。
「うん、とれた。どうかしたの?」
にやりと知也が笑った。
「木綿子を、デートに誘ってやったんだ」
「えっ」
木綿子はソファーのクッションを知也に投げて言った。
「やめろ、その上から目線」
元、男バスは、難なくキャッチした。
「やだ〜照れないで〜」
と、挑発する。
「おねぇコトバ、気持ち悪いし」
顔をしかめた木綿子を無視して、知也は言った。
「ディナークルーズが、昼に行った港から出るらしいんだ」
「ディナークルーズ?素敵だね」


